さよならの時まで、笑顔で
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ううん、こんなことを思ったって仕方ない。




これで、ひーくんが笑っていられるのなら私にとって、幸せなはずでしょ?




その為に別れたんだからー。




私は自分の胸に手を当てて、ギュッと制服を掴む。




制服を掴んだって、痛くもないのに。




それでも胸を抑えたくてしかたない。




.....大丈夫。



大丈夫。




ひーくんと沙織ちゃんの姿を見ても、笑顔でおめでとうって。




ひーくんに、幸せになってねって。




笑顔で、そう言いたいーーー。

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