さよならの時まで、笑顔で
.



「な、に?」




なんで帰らないの?



沙織ちゃんが待ってる、はずでしょ?



なのに。




「玲香と一緒に帰ろうと思って」




優しそうな声色で、目を少し細めてそう言った。




お願い。



ひーくん。



もう、私から離れてよ。



あんな振り方したんだよ?




「俺、玲香がいくら嫌いって言っても、好きなんだよ」


.
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