さよならの時まで、笑顔で
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好き。




そう口にしたいが、心の声を押し殺す。




私が、黙っていると。




「俺じゃあ、助けられない?」




私の手をギュッと握り、私の目をしっかりとみた。




それでも私は。




「何、言ってるの?」




知らないふりを続けるよ。




「玲香...」




一瞬だけ、心が揺らぐ。




でも。



これだけは。

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