さよならの時まで、笑顔で
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「何もないんだよ。」




絶対に言えない。




「......っ」




ひーくんは、一度だけ目を閉じて。




「前にも言ったけど、俺はいつでも玲香の味方だから。
だから、辛かったら俺を頼って欲しい。」




俺を利用しろみたいな言い方やめてよ。




「大丈夫だよ。」




私は、ひーくんを見て微笑んだ。




「玲香、俺は傍にいるから。」




そう言って、私の頭をソッと撫で、保健室を出て行った。

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