さよならの時まで、笑顔で
.



「よかった」



「うん」



「それより、話ってなんだ?」




今まで黙っていたお父さんが、口をひらく。




「うん、あのね。
私が赤ちゃんの名前を決めても、いいかな?」




無理だったらいいんだけど、と最後に加える。




すると、お父さんとお母さんは、互いに顔を見合わせて、満面の微笑みで。




「反対にこっちからお願いしようかって、お母さんと話してたんだ。」



「ぜひ、玲香に決めてほしいねって、話してたのよ。」




と、言った。



よかった。


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