さよならの時まで、笑顔で
.



「え?」



「もう、充分です。私、入院します。
少しでも、長く行きたいから...。」




私は、お父さんとお母さんに向けて微笑んだ。
でも、どこか納得していない二人。




もう、いいんだよ。



もうね、充分なの。




ひーくんに、また好きって言ってもらえた。




俺は、お前の傍にいるって。



また。



ひーくんと話せたーー。



もう、それだけで充分なのー。



「玲香ちゃん...」

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