さよならの時まで、笑顔で
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「泣いてないよ、反対にすっごい怒ってた。」



「もう、友達じゃ....ない、よね...」



「玲香...」



「.....っっ、ご、めんね!」




私は、自分の唇をキュッと噛んで涙を止め、ひーくんに向かって笑う。




ひーくんは、私をグイッと自分の胸に抱き寄せた。




「.......っ!」




いきなりのことでびっくりしたが、段々と落ち着いていく心。




ああ。



ひーくんの、匂いだ。


大好きだった、匂い。



ーーー今となっては、全て過去のこと。

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