さよならの時まで、笑顔で
.



「玲香、このままでいいから聞いて。」




そう言って、ひーくんは深呼吸をし、口を開いた。




「玲香のこと、聞いたんだ」




聞い、た?



病気の、ことも?



誰、に?




バッと勢いよく、ひーくんの顔を見上げる。




私の顔から何が聞きたいのかわかったのか。




「玲香のお母さんから聞いた。
違うな、問いただしたほうが、近いかな。」




そう言った。

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