さよならの時まで、笑顔で
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私は、ひーくんの頬にチュッと口付けをした。




驚いた顔をしたひーくん。




ふふっ。



ほんと。




「だい....すき、」




ポタポタと、小さな雨が布団の上に落ちてゆく。




「あれ...っ、おか...しいな...っ」




服の袖で拭っても拭っても、流れる零れる涙。




悲しいわけじゃ、ないのに。




なぜか、涙がとまらない。




「ひー、く...っ」



「ん?」




抱きしめながら、私の頭を優しく撫でる。

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