さよならの時まで、笑顔で
.



「私ね...っ」





甘えても、いいかな?



ひーくんに、押し付けても。



ひーくんに、背負わせても。





「俺は、大丈夫だから」





ひーくんの少し低い声が私の耳にはっきりと届く。




きっとひーくんには、覚悟があるんだ。




私は、死ぬ。


それでも、私の傍にいてくれるという覚悟がーー。



ひーくんが覚悟を決めているのに、私も決めなきゃ。

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