さよならの時まで、笑顔で
.



ひーくんといる覚悟をーーー。



ひーくんを悲しませてしまう覚悟をーーー。



ううん。



私が死ぬまで、ひーくんを幸せにする。



その覚悟を。




私は、ひーくんを見上げて言った。




「私ね....っ。
死んじゃ....うんだ....っ」



「うん」



「脳腫瘍って、言われて、ね?
悪性.....って」



「うん」



「もう、生きられ....ないのっ!」




自分の目の前がぐしゃぐしゃで、ひーくんの顔が見えない。

.
< 195 / 288 >

この作品をシェア

pagetop