さよならの時まで、笑顔で
.



「うん。だめ、かな?」




私には、残された時間がないからかな。




「いいや、いいよ。」




どこか嬉しそうなひーくん。




私は、少し深呼吸をしてから、ひーくんの目を見る。




「あの、ね? 私が死ぬまで....
笑顔で、いてほしいの」



「..........っ、」




目を見開いたひーくん。




「私、ひーくんの悲しい顔は嫌なの。
だから、さよならの時まで笑顔で。
私.....ひーくんの笑った顔が好きなんだ。」




おどけたようにひーくんに向けて笑う。

.
< 218 / 288 >

この作品をシェア

pagetop