さよならの時まで、笑顔で
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「愛」




俺が名前を呼ぶと。




「ひーにぃ!」




玲香と同じ笑い方で、俺に抱き着いてくる。




「ひーにぃ、お姉ちゃんに会いに来たんでしょ?」




自分に会いに来てくれないのが寂しいのか、シュンとした表情をする。




「お姉ちゃんにも会いにきたけど、愛にも会いにきたよ。」




小さな頭をゆっくりと撫でる。




「そっか!
お姉ちゃん、ひーにぃがきたよ!」




俺から離れ、玲香のいるところに話しかけた。

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