さよならの時まで、笑顔で
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言ってしまったら、本当に死ぬことを認めている気がして。




お母さんは、私の言いたいことがわかっているかのように、うんうんと頷いてくれた。




「お父さんには、私が話しておくから。
あなたの、好きに生きなさい...っ」




泣きながら、私の頭を撫で優しい声色で言ったお母さん。





さっきまでは、最後まで笑って生きてやるって思ってたのに。





そんなの、ただの強がりだったー。




自分が死ぬって認めたくないだけだった。





本当は、怖いー。


死にたくないー。


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