十色スタッカート
「えぐっちゃんと同じクラスだったらなぁ…」
「それは言わないで悲しくなる」
クラス編成を考えた教師を恨みたいくらいだ。
私とえぐっちゃんは離れ離れにしたクセに、毎日甲高い声でキャーキャー騒ぐ女子達はある程度固まって同クラになってるし。
男子だって、そいつとそいつ合わせたらかなり煩くなるよ?って組み合わせのグループが出来上がってる。
だったら私達も同じクラスにしてくれても良いじゃん!!
と声高に叫びたい。
「あれ、誰か来た?」
お昼休みはまだ15分程ある。
図書室の利用者は滅多にいない筈なのに、今日はいつもと違った。