失恋覚悟のマイヒーロー
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「瞳ー!おはよ!」



あれから季節は巡って、大学の入学式がやってきた。

連絡先も交換してないから、もちろん更科くんには会ってない。



「おはよう、菫(すみれ)」



高校から一緒の菫と2人で大学の門をくぐる。



「わ、あの人めっちゃイケメン!」



イケメンに目がない菫が声を上げる。



「へー」



更科くんがいない世界。
何にも興味がなくて、見ることすらしない。



「ちょっとー、あんたほんと周りに興味なさすぎ」


「興味ないもん」


「なんだっけ、合宿先の人?もう会えない人をいつまでも想っててどうすんの?」



そんなの、あたしだってわかってる。
意味の無いことしてるって。

でも、いつかまた会えたなら。
それは運命でしょ?



「運命なんてないからね」



目の前の親友はあたしの考えを察知して、すぐにいつも否定する。

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