2度目の初恋も、君とがいい
そして、もちろんあたしの苦手なことも知っている。



「大丈夫か?共学」



心配そうにあたしの顔を見る。



「うん、今のところは」



大丈夫なのは、全部永人のおかげだろう。
永人に出会ってなかったら、今頃どうなっていたのかなとは思う。

そういう点でも、永人はやっぱり大切な人だ。



「人気者の彼氏のおかげかな?」


「……え?」


「はは。噂になってたぞ。八神と付き合ってるって」


「まぁ……」



嘘の彼氏だなんて言うわけにもいかず、曖昧な返事になってしまう。



「ま、大好きな彼氏がいれば大丈夫だとは思うけど……なんかあったら俺もここにいること覚えとけよ」



ポンっとあたしの肩に手を置く。



「……ありがとう」


「まぁ、あまり一人の生徒に肩入りとかできないから。ここでは最低限になるけど……プライベートでは幼馴染として手貸すからさ」



ポケットから1枚の紙を取り出して何かを書き込み、あたしの手に乗せる。



「……?」


「俺のLINEのID……登録して、な?」


「あ、うん。登録する!絶対!」



久しぶりに琉衣くんの優しさに触れて心が暖かくなる。

昔からずっとだ。
琉衣くんが優しいのは昔からだ。

だから、だいすきだった。

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