2度目の初恋も、君とがいい
「まぁ、頑張りなさい」



ポンっと背中を叩かれる。



「あざっす」



軽く返事をして、明里さんと一緒に階段を降りる。



「あれ?琉衣くんと一緒にいるの、あの子じゃない?」


「へ?」



誰だ、琉衣って……。
と心の中で思いながら、明里さんの指差す方向に目をやる。



「ほら」


「……!?」



あんなに俺と明日汰以外には俯いて、相槌すら打たない千花が男相手に笑顔を見せていた。



「仲良さそうだね?」


「……だれ、あいつ。教師?」



制服を着ていないので、他校の生徒か教師しかいない。
でも、幼い顔立ちではないので教師と決め込んでみた。



「そうだよ。あたしのクラスの担任」


「……ふーん」



……なんでだよ。
うちのクラスの担任が女でよかったって喜んでたくらい、大人でも男はダメだったんじゃねぇのかよ。



「永人くん、あたし行くね」



俺の焦りを知らない明里さんは、能天気に手を振って走って行った。

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