2度目の初恋も、君とがいい
「えっと……」



あいつのことをなんとか説明しようとしているのだろう。

二人のあいだになにかあるようで。
それが俺の心をかき乱した。



「意外だな」


「え?」



俺の言葉に下を向いてた千花が顔をあげる。



「男嫌い治ってたんだな?」


「え?」



千花はさっきから同じ返事を繰り返すだけ。



「俺の嘘の恋人、断ってんのもそれが理由か」



思ってもいないことばかりどんどんと口からでてくる。



「それは……」


「いいよ、わかったから」


「いいってなにを……」



千花の男嫌いが治ってないことなんて、俺が1番わかってるのに。
千花のことなんて毎日見てきてる。
もし、治ってるのなら真っ先に気がつく。

でも、動き出したこの口は止められない。



「それともなに?男嫌いとか嘘?」



フッと笑いまでこみ上げてくる。



「なんで……?なんでそんなこと言うの?」


「面倒だから?」



俺はそのまま、千花に背を向けて歩き出す。

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