2度目の初恋も、君とがいい
「あ、違った?つーかなんで永人が反応すんだよ」



ポカっと八神くんの頭をまた叩く。



「お前さっきから叩きすぎだっつーの」


「八神くんは女嫌いでしょ?」



突然人差し指を立てて、日奈子が言う。



「お、わかってるねー。日奈子ちゃん」



今崎くんは、誰のことも下の名前で呼ぶらしい。
でも、日奈子はそれに驚いた素振りもない。



「そんな感じしてたもん」



ふっと笑って、八神くんを見る。



「別に」



八神くんを見た日奈子から目をそらすように顔を背ける。


……八神くん。
一緒なんだ。

でも、あたしのとはまた違う気がするけど。
この人は女の子と関わろうとはしないけど、関わったからといって何があるわけでもない。

あたしは、フラッシュバックしてしまうから。
彼とはまた違うんだと思う。



「なぁ」



八神くんのことを考えてると、隣からコンコンと指で机をつつかれてビクっと体が反応する。

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