2度目の初恋も、君とがいい
「足、痛いんだろ?」



あたしの足元に目をやる。



「え?なんのこ「バレバレだから、隠そうとすんな」



あたしの言葉を遮って少し怒ったような声がとんでくる。



「なんで……」


「見てるから、ずっと千花のこと」


「……っ」



真剣な目で見られて、言葉に詰まる。



「あれ!?千花?」



永人と話してるあたしに気づいた明日汰が引き返してくる。



「千花、靴合ってないよ」


「え?」


「足痛いんだって。だから、保健室連れてく」



あたしの腕を引っ張って歩き出す永人。


「待って!せめて靴を履き替えさせて!」



今履いているのは外靴だ。
さすがにこの靴のまま廊下を歩くのは気が引ける。



「でも……」



納得いかない顔の永人はあたしの腕から手を放そうとはしない。



「逃げないから!ちゃんと行くから!」


「わかった……」



渋々という感じで、あたしから手を離す。

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