2度目の初恋も、君とがいい
「血ぃでてんじゃん」



保健室。
先生はいなくて、永人とふたりきり。



「いたっ」


「我慢しろよ」



永人に言われるがまま、靴下を脱ぎ親指から出てる血の手当をされてる。



「ありがとう」


「……ったく、痛いならさっさと言えよ」



消毒液が染み込んだ綿を傷口に当てながら、ふぅっとため息をつく。

永人の手があたしの足に触れる度、ひんやり感じる永人の温もりにドキドキしてる。

最近、なぜだかずっと避けられてて。
こうして近くにいるのは久しぶりかもしれない。



「永人、なんで最近あたしのこと避けてたの?」


「は?」


「だって……ここんとこ目も合わないしさみしかった」



あたしがどんなに永人のことを好きか。
永人は知らないんだ。



「あのさ」



永人の低い不機嫌な声が保健室に響く。



「え……?」



なぜ、いま不機嫌になられてるのかわからなくて。
首を傾げる。

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