2度目の初恋も、君とがいい
もしかしたら〝今年行く?〟というのは、誰か行く相手でも紹介してくれるのかもしれない。

それか、いつもの4人で行くのかもしれない。



「行きたいんだろ?」


「えっ……と、それはあたしと永人が二人でってこと?」


「俺とじゃ不満?」


「いや……不満とかじゃなくて……」



なんでだろう。
あたしと永人の関係に何の名前もないのに。

〝キス〟をする関係。
いつの間にか、あたしたちは付き合ってた。
……なんて、そんなことはあるはずない。



「お前、男苦手じゃん」


「うん……そうだね」



いま、その話は関係があるのだろうか。
とりあえず、相槌を打ってみる。



「そんなんじゃこの先彼氏もできねーじゃん」


「うっ……」



彼氏が欲しくないとか思ってないし、彼氏は普通に欲しい。



「俺となら大丈夫なんじゃない?フリでも彼氏やってた仲だろ」


「うん……そうだね」



少し、期待したりした。
もしかしたら、永人もあたしとクリスマスを過ごしたいのかなって。

まぁ、そんなのあたしだけなのはわかってた。
でも、それでもあたしは一緒に過ごせるクリスマスが嬉しかった。

< 185 / 235 >

この作品をシェア

pagetop