2度目の初恋も、君とがいい
「あーそっか」



そんな二人のやりとりに日奈子も納得したように頷く。

また1人置いていかれたような気がして、モヤモヤが胸につのる。

本当なら何のことなのか聞きたい。
でも、永人に関わるものだから。
そんなこと怖くて聞けない。



「永人ー、呼んでるー」



入口からクラスの男の子のそんな声。



「はぁ……」



入口を見た永人はうんざりとした表情を浮かべる。



「おー、またあの子。最近よく来るね」



入口にいる女の子をみて、明日汰がからかうように永人を見る。



「行ってくるわ」



何かをポケットに無造作に入れて、席を立つ。


入口にいるのは、栗毛色の髪の毛でふわふわパーマを綺麗に整えている女の子。
たしか、半月くらい前から。
ほぼ毎日のように永人のところに来ている。

そして、永人も嫌な顔をしながらも彼女の呼び出しには必ず行っている。

何があるのかわからないけど、あたしよりもいまは近い存在だろう。
あたしよりも永人と話してる。

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