2度目の初恋も、君とがいい

ずっと前から

「ねぇ俺のクッキーあけた?」



──翌朝。
学校につくなり、明日汰の明るい声がとんでくる。



「あ!ごめん忘れてた!」



すっかり忘れてた明日汰からのホワイトデーのプレゼント。



「ちょっ!早く開けろよ!おかしいと思ったんだよ!開けたここにいるはずないもん」



あたしが忘れてたということに怒るわけでもなく、慌てたように言う。



「え?そんなに来たくなくなるようなもの入れたわけ?」



不思議に思いながら、かばんから包みを出す。



「うん。ここにいる場合じゃないはず」



ウンウンと頷いている。



「いったいなによー」



なんて言いながら、包みについてるテープを剥がしていく。


剥がして行くと出てきたのは普通のクッキーの箱。



「へ?」



来たくなくなるようなものなんて何もなくて、クッキーの箱を持ち上げる。



「……?」



箱の下には白い紙が入っていて、首を傾げながらその紙を開く。



「……っ」



その紙の内容をみて、自分の目が見開いていくのがわかる。

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