2度目の初恋も、君とがいい
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「背中押しちゃったねぇ」


「だねぇ」


「ってか、まさかあんな方法で伝えるとはね」



日奈子が俺の肩をつつく。



「方法が思いつかんかった。まさか開けないとは予想外だったけどな」



千花らしいな。なんて思ってフッと笑いがこみ上げる。



「それが千花だよね」


「な。それが俺らが好きになった女」



もうどうにかしようなんて思ってない。
この気持ちを伝えるつもりもない。



「ねぇ、明日汰。あたしにしてみない?」



上目遣いで俺を見る隣の女。



「男もいけんだ?」


「ばか、それが普通でしょ?」



いつものやりとりに心があったかくなる。



「日奈子と一緒にいれば楽しいだろうな」


「うん、あたしもそう思う」


「変なはじまりだけど、いっか」



お互いが同じ好きな人を忘れるため。
いや、もう向いてるんだ。お互いに。



「よろしくね」



ハジマリは傷の舐め合いだっていい。

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