2度目の初恋も、君とがいい

登山合宿とそれぞれの想い

「んー!いい天気!」


「朝から元気だな」



伸びをして寮の前にいると、よく知る声が聞こえる。



「永人!おはよう!」


「おう、荷物重くない?」


「大丈夫だよ!」



後ろに背負ってるリュックをポンポンっと叩く。

2年生になって、1ヶ月。
今日は、登山合宿でリュックの中に色々詰め込んできた。



「絶対俺より荷物はいってるぜ、それ」


「へへ。お菓子とかたくさん詰め込んできちゃった」



こういうイベント、あたしは大好きで。
たくさんのお菓子をいつも詰め込んできちゃうんだ。



「千花らしいな」



フッと優しく笑う永人。

最近、よく見せるこの表情にトクンと胸が動く事が多い。
そんな感情持つことは誰も望んでいないから、それ以上にはならないようにコントロールしているつもり。



「お菓子ならいくらでもあるからあげるね!」


「さんきゅ、たぶん千花よりいらないけど」


「なっ!失礼な!」



あたしがぷくっと頬を膨らませると可笑しそうに笑う。

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