2度目の初恋も、君とがいい
「おはよー!千花、永人!」



集合場所へ着くと、先に着いていた日奈子と明日汰が手をブンブン振っている。



「おはよう!日奈子、明日汰!」



そんな日奈子の元に駆け寄ってぎゅっと抱きつく。



「相変わらず可愛いねぇ、この子は」



ヨシヨシと頭を撫でてくれる日奈子。
日奈子のこの手の温もりが大好きだ。



「俺らもハグしとく?永人」


「死ね」



そんな会話が横の二人のあいだではされていた。

ほんと、永人と明日汰は正反対の性格をしてる。
それでも、お互いがお互いを大事に思っているのがつたわってくる。

あまりなにも言わない永人だけど、ちゃんと明日汰のことを大事に思ってるのを知ってる。
明日汰は、永人のことがだいすきなのが態度から滲みでてるけど。



「バスの席、お前の隣狙うやついねぇな」



バスに乗り込みながらキョロキョロしてる明日汰。



「そりゃね。前までと違うんだよ」


「違う?」


「俺の隣はお前だろ」



フッと笑う永人に、たまに自分が嘘の恋人だということを忘れそうになる。

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