2度目の初恋も、君とがいい
「千花、いつもお菓子たくさん持ってくるもんねー」



あたしの手から袋とって、クスクス笑う。



「駄菓子だいすきなんだもん」


「ふふ。実家が駄菓子屋なんでしょ?」


「そう!」



あたしの実家は、おじいちゃんの代から駄菓子屋を営んでいて遠足のときはみんな300円以内のお菓子を買いに来てて賑わってたんだ。

無視されるようになっても、それは変わらなくてよかったって思ってた。
まぁ、近くに駄菓子売ってる場所がうちしかなかったからなんだろうけど。



「実家が駄菓子屋だから好きなんだ?」



永人が食べ終わって袋をぐしゃっと丸める。



「うん。小さい頃から食べてるから」


「……そっか」



どこか遠い目をしてるような気がする永人。



「永人?」


「ん?」


「いや、なんか寂しそうな気がしたから」



あたしの言葉に驚いたように目を見開いていく。

……図星だったのだろうか。

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