2度目の初恋も、君とがいい
「永人?」



お粥が出来上がったので、寝室で寝てる永人の体をユラユラ揺らす。

本当に永人にだけはこうして触ることができるから不思議。



「ん……」



まだ開かない目をしながら、永人が反応する。



「お粥、できたよ。食べれる?」


「ん……」



寝ぼけてるのだろうか、反応がさっきと変わらない。



「寝てるなら置いておくから起きたら食べなよ?」



ずっとここにいてもしょうがないし、帰ろうとベッドに手をかけて立ち上がろうとする。



──グイッ



立ち上がろうとした体は、引っ張られてそのままベッドの上に仰向け。
あたしの上には、永人が跨ってる。



「え……永人?」


「ち、か?」



まだ寝ぼけたような目のまま。
うっすらと見えた範囲で反応する、永人。



「よ、けてくれないかな?」



いくら永人に慣れたとはいえこの状況は慣れない。



「やだ」



半開きの目のまま、そんなワガママを言い出す。

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