2度目の初恋も、君とがいい
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「千花!!!」



ぼーっと廊下を歩いてると後ろから腕を掴まれる。



「中庭にいたんじゃないのかよ……心配すんだろ」



息を切らして、話すその声にすっごく探してくれたんだと胸が暖かくなる。



「あたし……もう、永人といれない」


「え……?」



元々、この関係は嘘の関係。
だから、壊すのなんて簡単だ。



「日奈子、たぶん永人のこと好きなの」


「は?」



後ろに永人がいるから、声しか聞こえないけど。
眉間にシワでも寄せているんだろうなってわかる。



「だから……この関係はもうやめよう」


「本気……?」



震えたような声に〝本気なんかじゃない〟って言いたい。
でも、そんなこと言えない。

さっき、教室の様子を見たとき。
永人の前で日奈子が泣いているのを見た。

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