2度目の初恋も、君とがいい
「言ったじゃん……日奈子が好きだからって」


「それ、本人に確認したのかよ!?」


「してない……けど、わかるの!日奈子を見てたら」


「……ふーん」



日奈子はいつも、あたしたちを見てた。
辛そうな顔をしてた。
それって、やっぱり永人を好きだから……だよね。

嘘ってわかってても、好きな人と他の女の子の方が近いなんて辛いに決まってるもん。

だから、あたしが永人にキスされたって知って……泣いてた。
あんな日奈子をもう見たくないから。

日奈子はいつだって、あたしの味方だったから。
あたしも日奈子の味方でいたい。
そんな日奈子の幸せを他でもない、あたしが邪魔をするなんて嫌だ。



「俺は、誰が誰を好きでも自分が一緒にいたい人といたい」


「え?」


「別に恋人になれとか言ってないじゃん。日奈子が俺のこと好きだとして、俺らが仲良くできない意味ってなに?」



納得のいかないような表情で淡々と話す。

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