【短編】意地悪恋愛法則
意地悪恋愛法則
「はぁ……はぁ……」
乱れた髪を整え、周りを見回した。
ここは、土間か。
キーンコーンカーンコーン―――…
そっか、さっきは6時間目の前の休み時間か。
じゃぁ、もう下校か。
どれくらい経っただろう。
土間から人が出て行く。
教室に荷物を取りに行こうか。
でも、空太がいるかもしれない。
でも、ここにいるのも空太に会うかもしれない。
あたし、空太のこと避けてる。
こんなの初めて。
あたしはとぼとぼと教室へ向かった。
夕日に染まる教室。
「苅山……」
「浜下、部活は?」
教室には、浜下が残っていた。