【短編】意地悪恋愛法則
「あいつのとこ、行ってあげて」
あたしはその言葉を聞いた瞬間、教室から出て行った。
「空太っ……」
涙が溢れてくる。
あたし、なにも知らなかった。
彼氏なのに、彼女なのに……
空太は、さっきの廊下から移動していなかった。
「空太っ!!」
「……瑠夏?」
あたしは勢い欲空太に抱きついた。
「ど、どうしたん?」
「ひっく……ごめん、ね」
「なにが?」
「あたし、空……太っの気持ち、知らなかった……」
上手く喋れないけど、言いたいことを伝えた。
「空太のこと、大好きだよ」