極上社長と結婚恋愛
話ながらも手を動かしていると、パシャパシャとシャッターを切られる。
最初は少し緊張したけど、顔は写さないと言ってくれたので気にせず作業していると、だんだん慣れてきた。
「あずさちゃんは、本当に花が好きなんだね。すごくいい顔をしてる」
「そうですか?」
無意識のうちに笑ってしまっていたのかな、と首をかしげながら照れくさくて苦笑いする。
「花束を作るの、好きなんです」
「へぇ。どうして?」
のんびりと問われ、少し考えてから口を開いた。
「花束って、雑貨やお菓子と比べると、少し傲慢な贈り物だと思いません?」
「傲慢?」
「花はすごく存在感があって、意外と手がかかるから」
「確かに手がかかるよね。もらったまま放っておくとあっという間に萎れるし」
頷きながら言った直哉さんを小さく睨む。
「って言うことは、お世話をしないで枯らしたことがあるんですね?」
厳しい視線に、直哉さんが苦笑して肩をすくめる。