極上社長と結婚恋愛

揺れ動くアスター

 




翌週の金曜日。
店をいつもよりも早く閉め、レストランウエディングの装花を依頼してくれた新郎新婦と打ち合わせをした。

小学校の同級生で幼いころからの幼馴染だという三十歳のふたりは、やわらかな雰囲気でとても幸せそうだった。

アットホームで温かいウエディングパーティーにしたいという新婦は、私がサンプルで作った、オレンジのダリアをメインにミモザやスモークグラスを合わせ絵本の森をイメージしたブーケを気に入ってくれたらしい。

「温かな森のようなイメージでしたら、ウエルカムボードにおふたりの歳と同じ数の年輪を持つ木の丸太を使ってもいいかもしれませんね。レーザーカッターでお名前と日付を刻印して、まわりをカスミソウやミモザのドライフラワーで飾って」

私の提案に、新郎も新婦も嬉しそうに顔を輝かせる。


 
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