極上社長と結婚恋愛
踏みつけられたガーベラ
日曜日、仕事を終えて家に帰ると直哉さんは留守だった。
明かりの消えた暗い玄関に、少しさみしさを感じながら靴を脱ぐ。
そういえば今日の朝、用事があって出かけるっていっていたっけ。
今朝交わした会話を思い出しながら、ひとりで食事を済ましブーケの作業にとりかかる。
ウエディングの仕事とお店を両立していけるのかという不安は正直まだあるけれど、お義父さんの言葉のおかげで前向きに考えられるようになった。
お店の営業の仕方も、もっと柔軟にいろんな方法を探ってみようと思う。
せっかくつかみかけたチャンスを無駄にしたくない。
こうやっていろんな人と知り合えて、私のブーケをもって結婚式をあげたいと言ってくれる人がいるのに、全力で頑張らないなんて失礼だ。