極上社長と結婚恋愛
目を覚ますと、白い天井が見えた。
白いカーテンと、なんの飾りもないシンプルな蛍光灯。
どこだろう、ここは。
瞬きをして周りを見回すと、こちらを心配そうな表情で覗き込む人。
「直哉さん……?」
私が確認するように問いかけると、ベッドの脇に座っていた直哉さんが僅かに微笑んで頷いた。
「大丈夫?」
「えっと、ここは?」
ベッドから起き上がって見回すと、どうやら病院の個室のようだった。
「意識を失って倒れたんだよ。極度の緊張状態と、あと過労だって」
言われてみれば、このところ仕事に集中しようと自分を追い詰めすぎて、睡眠も食事も後回しにしがちだった。
「すみません……」
自分の体調管理もろくにできないなんて情けなくて謝ると、直哉さんはかぶりを振った。