極上社長と結婚恋愛
「会場の装花が終わったら、店を開くの?」
「はい。日曜なのであまり混まないとは思うんですが、一応」
「この前過労で倒れたんだから無理しちゃだめだよ」
少し心配そうな直哉さんに、私は首を横に振る。
「もう少ししたら余裕ができるので、大丈夫です」
「余裕?」
「これからもウエディングのお仕事をもらえそうなので、定休日を木曜から土日に変更しようと思ってるんです。もともとビジネス街にあるお店で週末の売り上げが高い訳ではないし、土日が開けばブーケや会場の装花にも余裕をもって対応できるし」
私の言葉に直哉さんがさらに顔を曇らせる。
「ウエディングの仕事が増えるなら、平日びっしり店を開けるのは逆に負担になるんじゃない?」
「夏美にスタッフとして入ってもらう予定なので大丈夫です」
ウエディングの仕事とお店を両立するための方法を考えているとき、彼氏と結婚を考えている夏美が、今働いているお店をやめて平日だけ働ける花屋を探していると言っていたことを思い出した。