極上社長と結婚恋愛
「ガーデニアの花言葉は、『私はとても幸せです』っていうんですよ」
涙をこらえながらその言葉を伝えると、直哉さんは整った顔をくずしてくしゃりと笑った。
そして、こちらを見て微かに首をかしげる。
「それは、あずさちゃんの気持ちだって受け取ってもいい?」
甘やかすようなねだるような問いかけに、頬を赤くしながらうなずいた。
「……はい」
直哉さんの隣にいられるだけで、私はとても幸せです。
そう伝えようとしたけれど、直哉さんの腕が腰に回り体を引き寄せられて、唇がふさがれた。
びっくりして目を丸くした私に直哉さんがいたずらに笑う。
至近距離で顔を見合わせて笑いあうと、もう一度唇が重なった。
幸せでお互いに笑みをこぼしながら、触れては離れる戯れのようなキスを繰り返す。
愛おしい人の腕の中、甘いガーデニアの香りと優しいキスに溶かされて、幸福感に酔いながら目をつぶると、こらえていた涙が目じりからこぼれた。
これからもずっとこの花の言葉のように、幸せでいられますように。
そう願いながら、笑い合いたくさんのキスを交わした。
『私はとても幸せです』END