極上社長と結婚恋愛
こちらの表情を伺うように、指の背で私の頬にそっと触れる。
その感触に、肩がぴくりと飛び跳ねてしまう。
ぎゅっと目をつぶって身を固くしたけれど、触れられた頬がじわじわと熱くなった。
優しく頬を撫で上げた指が離れていく。
恐る恐る目を開けると、直哉さんが少し困ったように眉を下げて笑っていた。
やっぱり、私が変な反応をするから気を悪くしてしまったかな。と不安になって見上げていると、ぽんと頭を撫でられた。
「困ったね。想像以上に反応がかわいくて」
「直哉さん……?」
言葉の意味がわからなくて、首をかしげると直哉さんの綺麗な唇がかすかにほころぶ。
「なんでもないよ」
長い指で私の髪をくしゃくしゃとかき混ぜながらにこりと笑った。
「これから少しずつ、俺に慣れていってね」
そう言われ、私は頬を赤くしながら頷いた。