極上社長と結婚恋愛
夜は自分の分だけ食事を用意してひとりで食べるし、朝は私が準備を終えて家を出るころに直哉さんが起きてくる。
直哉さんと一緒に暮らすことに最初はうまくやっていけるだろうかと不安もあったけど、生活の時間帯がわずかにずれているせいか、意外と気を遣うことなくマイペースに暮らしてる。
「いつも言ってるけど、俺の食事とか掃除とか気にしなくていいからね。帰りが遅いときは先に寝てていいし」
そうやって気を使ってくれる直哉さんは優しい。
こんな立派な部屋に住まわせてくれるのに、掃除も食事も自分のことは自分でするから気を使わなくていいと言ってくれる。
「でも、家族ですから。できればおかえりなさいとおやすみくらいは言いたいです」
私がそう言うと、直哉さんの整った顔が崩れて笑顔になった。
ぽんと優しく頭を撫でられ、恥ずかしさとくすぐったさで首をすくめる。