極上社長と結婚恋愛
驚いて目を丸くしていると、私の表情を見て直哉さんは苦笑いを浮かべる。
「親父と母親のどちらかが悪いってわけじゃなく、相性の問題なんだろうと思うよ。今でもたまに連絡をとるけど、年下の恋人とはうまくやってるみたいだし」
「そうなんですか……」
直哉さんのからりとした表情からは、恨みや悲しみは感じられなくて少しほっとする。
「で、中学時代からずっと朝はてきとうに済ませてたから、こうやってあずさちゃんと一緒に朝食を食べられて嬉しいよ」
にっこりと笑われて、私もうなずく。
「じゃあ、これからは一緒に朝食を食べましょうね」
すると、直哉さんがいたずらな表情を浮かべながらこちらに微笑みかけた。
「これからは一緒に朝食を食べようって、なんか今、プロポーズしてもらった気分」
「え……!?」
とんでもない直哉さんの言葉に目を見開く。
プロポーズなんて、そんなつもりじゃなかったのに!