極上社長と結婚恋愛
 

「できれば付けた方がいい。それに営業中は仕方ないとしても、せめて開店前や閉店後はひとりで作業してるのがわからないように、ロールカーテンとかで中が見えないようにしたほうがいいね」
「そうですか?」
「こっちで手配して業者を来させるようにするから、早いうちに付けてもらって」
「直哉さん、過保護すぎですよ」

私が苦笑していると、またカランと鋳鉄製のドアベルがなった。

「あずさ、元気にしてる?」
「お母さん!」

店に入ってきた母の姿に、直哉さんが立ち上がり微笑みながら頭をさげる。

「晴美さん、お久しぶりです」
「直哉さんもこんにちは。これからお仕事?」
「はい、仕事前に少し癒されてました」
「このお店は花が溢れてて、居心地がいいもんね」

母と直哉さんが穏やかに会話をしていると、直哉さんのコートの内ポケットから低い振動音が聞こえてきた。
スマホを取り出し画面を見た直哉さんが苦笑する。

 
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