生まれ変わっても愛してる
「これから、閻魔大王様が、お前の行き先を決めてくださる。失礼のないように。」

そう言われて目の前にある大門が開きました。

私は、一歩。二歩。ゆっくり歩いていきました。

広い。暗い。その部屋に入ると、さっきまで開いていたドアが閉じました。

「129番」

閻魔大王様は私が思っていたよりも遥かに...

大きかったです。

牛のような角を生やし。とても大きく、首が痛くなるくらい背の高いお方でした。

「そなたは、何故自ら命を投げ出した」

閻魔大王様が私に聞きました。

もちろん、そんなこと覚えていないのです。

ただ、人生が嫌で。ただ、何かから逃げたくて。

ただ、新しい自分になりたかったんです。

「...覚えて...いないんです。」

震える口を開きながら細く今にも消えそうな声で私な答えました。

「覚えてない...と。」

閻魔大王様は私の頭の上にその大きな手を置かれました。

「今からそなたの記憶を見せてやろう。その上で、なぜ自ら命を絶ったのか答えなさい。」

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