cafe レイン

――――――
翌日。

出勤した私は沖くんと律ちゃんを呼び出す。

「なんですか」

今日も朝から爽やかな沖くんが尋ねてくる。律ちゃんはまだちょっと眠そうだ。

「あの、実は……、付き合うことになりました」

言いながら恥ずかしくなる。でも、二人にはいち早く報告したかった。

「え」
「は」

二人は何を言われたのか理解できないようでぽかんとしている。
動揺しながら沖くんが私に確認した。

「えっと、それはオーナーさんと、ですか」

「うん」

照れを隠すように目線を逸らしながら、私は頷いた。

「ええ~~~~~!?」

「ちょ、律ちゃん、声でかい」

さっきまで眠そうだった律ちゃんは目をぱっちりと開けて驚いている。

「いや、待ってください。急展開過ぎですが」

沖くんも頭を抱えながら、待ってというように手を出している。そりゃそうだ。私だって驚いているのに。
一週間で大どんでん返しの展開だ。

「昨日お店行ったじゃん?」

私は律ちゃんを見ながら言うと、律ちゃんはゆっくりと頷いた。

「一応、お礼のラインしておいたんだ。したら仕事終わりに着信あったことに気付いて、連絡したんだよね。そこでお互い好きだったってことに気付いて、付き合うことに……」

「きゃあ~~~おめでとう!!」

話を聞き終えた瞬間、律ちゃんが私に抱き着いた。体重が一気にのしかかり、軽くよろけたけど嬉しさから顔が緩む。
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