cafe レイン
「お待たせ」
「どーも。また飲みにでも行こうぜ」
「俺が落ち着いたらな」
「いつになんだよ。クリスマス終わったらすぐに行くんだろ?」
「そりゃ多忙ですから」
「人気者は大変だね。それじゃ」
「また」
丸山さんに笑いかけてから、私に向かってぺこりと頭を下げながら「ありがとうございました」と言った。
お店を出てから私は興奮しながら丸山さんの腕を掴む。
「どういうことですか」
「ああ~、洋平俺の同級生なんだよ」
「ええ」
「ちょっと特別にコネ使わせてもらった」
「凄すぎます!! 楽しみです」
私がぶんぶんと腕を振りながら言うと、丸山さんは嬉しそうに「よかった」と呟いてから私の頭を撫でた。
丸山さんの家に着くまで木崎さんとのエピソードをたくさん聞いた。卒業してから会う機会はなくなっていたけど、たまに連絡は取っていたらしく今回連絡をしても二つ返事で快諾してくれたみたい。
ここ一ヶ月、すっかり通い慣れた丸山さんの家までの道。一人で来ることもある。
道中、私達はよく行くスーパーでチキンなどのオードブルを買った。
マンションに到着するとエレベーターに乗り、私は三階のボタンを押した。