占いのお陰でシンデレラになれました!~奇跡の偽装結婚
「那月は幸せ者だな…」

「え…?」

「あかねさんにこんなに愛されて…
実は…僕はあなたたちの仲を疑っていた。
何かわけありの結婚じゃないかって、そんなことを思ったりした。
でも、そうじゃなかったんだな。
あなたたちは僕達とは違い、本当に深く愛し合っていたんだね。」

「いえ…そ、その…
私の片想いみたいなものですから…
あ、あの…訳ありの結婚って…どうしてそんな風に思われたんですか?」

「え?
あぁ…あなたは、その…那月の好むタイプとはずいぶん違ったし…
それに、あいつは……いや、なんでもない。」



なんだろう?
なんでもないってことは、きっとなにかあるってことだよね?
気にはなるけど…聞きにくい…



「あ、あの…とにかく、私のことは心配しないで下さい。
今回のことは、那月さんに任せてしまいましょうよ。
那月さんならきっとうまくやってくれます。
それと…優紀さんは無能なんかじゃありませんよ。
きっと、那月さんが出来過ぎるからそんな風に思えるだけです。
もっと自信を持って下さい。
優紀さんは、会社にとって、なくてはならない人のはずです。」

「……ありがとう、あかねさん。
今日、あなたと話せて本当に良かった。」

「こ、こちらこそ…」

優紀さんの穏やかな笑顔に、私はどこか救われたような想いを感じた。
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