占いのお陰でシンデレラになれました！～奇跡の偽装結婚

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ショックが大きすぎて、私はその後も何も言えず…



そして、眠れないまま結婚式を迎えてしまった。



沙也加さんは、まるでお花の妖精みたいに可憐で美しくて…
お父さんは、そんな沙也加さんを見て号泣してた。
よほど、嬉しかったんだろうな…
本当に良かったよ…



私と那月さんは、昨夜のことなどおくびにも出さず、ごく当たり前の顔をして参列していたけれど…
那月さんは、今、どんな気持ちなんだろう？



昨夜、私はふと思った。
那月さんは、家の仕事を継ぐのがいやで、私と結婚した。
それは仕事がいやとかいうことではなく、優紀さんに後を継がせたかったからだ。
でも、その件はうまく解決した。
会社を継ぐのは優紀さんのまま、那月さんは仕事を手伝えるようになった。



つまり…私と結婚しなくてはならない意味がなくなったんだ。
今、私と別れても、那月さんには何のお咎めもないだろう。



もしかしたら、那月さんは、私と別れたいだけなのかもしれない。
沙也加さんは優紀さんと結婚したけど、そのことで諦めがついて、真剣にもっと自分に相応しい相手を探そうという気持ちにあったんじゃないかって…



もしもそうだったら、私は身を引くしかない。
だって、私は、那月さんに相応しいとは言えない人間だもの。
私なりに頑張ってはきたけど、どれだけ頑張っても那月さんのレベルには追い付けない。
そう…私と那月さんの間には、埋められない程のいろんな『差』があり過ぎる。



それ以前に、私は那月さんには金目当ての女としか見られてないし。



（悲しいけど…諦めるしかないんだね…）