占いのお陰でシンデレラになれました!~奇跡の偽装結婚
部屋に鍵をかけ、ベッドに寝転んだ。
『なぜ、貧乏から脱出しようと思わなかったんだ?』
那月さんの言葉が頭をかすめる。
多分、那月さんに悪気はないんだと思う。
那月さんは疑問に思ったことを、私に訊いただけ。
ただ、ストレートで、デリカシーがない人なんだ。
そんなことはわかってる…
でも、まるで私…は、ともかく、おかあさんが全然努力もしない馬鹿みたいに言われたのは、やっぱり腹が立った。
私が五歳の時にお父さんが亡くなって…
それから、お母さんがひとりで私を育ててくれた。
頼れる人もなく、小さな子供を抱えて、女性がひとりで生きていくのはそう簡単なことではないと思う。
そりゃあ、確かに貧しかったけど…
私の誕生日にはお祝いもしてくれたし、人並みのことは一応やって来た。
大学にも行かせようとしてくれたけど、それは自分の意志で断った。
私は、頭が良いわけでもないし、何かしたいことがあるわけでもなかったし、大学に行くよりも働いてお金を稼ぎたかったから。
貯金だって、少しはあったんだ。
那月さんにしたらはした金かもしれないけど…それに、結局、入院費とかに消えちゃったけど…
(あ、そうか…)
あれこれ考えてたら、私は、那月さんにじゃなくて、自分自身に腹を立ててたんだって気が付いた。
私が、住むところもなくてネット難民になって…そんな情けない自分のせいで、お母さんまで同じように見られたことが悲しかったんだ、きっと。
『なぜ、貧乏から脱出しようと思わなかったんだ?』
那月さんの言葉が頭をかすめる。
多分、那月さんに悪気はないんだと思う。
那月さんは疑問に思ったことを、私に訊いただけ。
ただ、ストレートで、デリカシーがない人なんだ。
そんなことはわかってる…
でも、まるで私…は、ともかく、おかあさんが全然努力もしない馬鹿みたいに言われたのは、やっぱり腹が立った。
私が五歳の時にお父さんが亡くなって…
それから、お母さんがひとりで私を育ててくれた。
頼れる人もなく、小さな子供を抱えて、女性がひとりで生きていくのはそう簡単なことではないと思う。
そりゃあ、確かに貧しかったけど…
私の誕生日にはお祝いもしてくれたし、人並みのことは一応やって来た。
大学にも行かせようとしてくれたけど、それは自分の意志で断った。
私は、頭が良いわけでもないし、何かしたいことがあるわけでもなかったし、大学に行くよりも働いてお金を稼ぎたかったから。
貯金だって、少しはあったんだ。
那月さんにしたらはした金かもしれないけど…それに、結局、入院費とかに消えちゃったけど…
(あ、そうか…)
あれこれ考えてたら、私は、那月さんにじゃなくて、自分自身に腹を立ててたんだって気が付いた。
私が、住むところもなくてネット難民になって…そんな情けない自分のせいで、お母さんまで同じように見られたことが悲しかったんだ、きっと。